バベットの晩餐会
料理映画、バベットの晩餐会を見ました。
あらすじ
これは、デンマークの小説が映画化されたもので、19世紀デンマークの小さな村を舞台に、小さな漁村で、牧師であった父の遺志を継ぐように質素で品行方正な暮らしを送る姉妹とパリで起きた動乱が原因で家族を失くしたフランス人女性バベットのヒューマンドラマ。ある日、バベットは宝くじで大金を手にする。以前レストランでシェフとして腕を振るっていたバベットは、そのお金で素晴らしいディナーを用意しようと企画するのでした。
牧師の姉妹の生活がのぞかせるので、宗教の様子が日本では馴染みがなくて入り込みにくい印象でした。
姉妹が信仰している宗教はプロテスタント。プロテスタントは質素倹約が美徳。ので、フランスのように料理に趣向を凝らす事はない。映画でも、バケットを水とビールで蒸してペースト状になったものを食べてる。
…この世にこんな料理があったとは、、、
みるからに、不味そう。
デンマークの薄暗く寒々しい風景。麦藁の屋根でなんだかわびしい。部屋は北欧チックなシンプルでおしゃれでかわいい。牧師の娘だから絵画も飾ってあって豪華なかんじ。その内と外の景色にギャップがある、北欧の田舎はこんな感じなのかしら。西洋画をみているような映像美。
姉妹が着ている服が可愛らしい。シンプルでかわいい、双子コーデだけどちょっと違いがある。それもかわいい。
そんな姉妹がおばあちゃんになって、バベットがやってきた。
物語のトリである晩餐会。姉妹の父である牧師の生誕百年を祝う晩餐会。
バベットの申し出でプロテスタント流に質素な食事にするのではなくて、豪勢なフランス料理
を振る舞う。食材としてウミガメやうずらを調達した。それを見た姉妹は驚愕。
呼ばれた人たちも不安がって、食事のことは一切口に出さないと約束される。
冒頭のあきらかに不味い料理とは対比させられて、バベットはテキパキと豪勢で見た目も美しいフランス料理のフルコースをつくっていく。
その料理を食べるがいなや、皆がどんどん明るくなっていく。不思議と若返ってるようにも見える。寒々しくて、歳終えていく村の人たちが一時に生きる幸せを感じてる。料理はこんなにも人を幸福にしてくれるのだろうか。