アートあるき

アートに訪れた記録

トーク 写真家・羽永光利

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羽永光利という人は知りませんでしたが、最近モノクロ写真にハマっていたり、見聞を広めたかったので行ってまいりました。

 

羽永光利さんについて↓

"1933年東京生まれの羽永光利は、1950年代後半から1980年代にかけて日本の社会が大きく移り変わっていく激動の時代を潜り抜け、その生涯をかけて膨大な数の写真を残しました。 戦後日本が様々な矛盾と社会問題を抱える時代において、羽永は弱者や辺境の人々の視点からシャッターを切り、前衛芸術、アンダーグラウンド劇場、イベント、公害問題、学生運動、舞踏、コミューン活動など多岐に渡る現場の写真を記録し続けました。近年、10万点にもおよぶ膨大な写真群の全貌が明らかになるにつれ、時代の目撃者という写真家像にとどまらず、「羽永光利は、撮影とは現場へ介入するラディカルな行為であると証明した芸術家だ」と、新たに国内外から熱い注目を集めています。"

引用

http://www.nadiff.com/?p=5829

『羽永光利一〇〇〇』

 

社会の変化についてシャッターが切られているジャーナリストの写真家なので、トーク中にでてくる写真は新宿のヒッピー文化や、モナリザ来日、学生運動水俣病等歴史に残ってる写真でした。

しかしながら、教科書に載っている視点ではなくて、その時代を生きてはいない私からしたら、歴史の裏を除く気持ちになりました。

例えば、日本にモナリザが来たことはテレビのメディアから知っていて長蛇の列ができたらしいが、一方で、時間を食ってしまうからと障害者差別した事実があってスプレーインクが振りかけられたのは、公の情報番組からは得ることはなかっただろうな、とか。

トークで印象に残ったのは、今タイムリーな話題である愛知トリエンナーレの閲覧や助成金問題に絡まって、出版できなかった写真集や呪殺グループがいたことや毛沢東の崇拝者についての話が出てきたことです。

国からの圧力がでてくることや、禁止スレスレで行なっていることが、白黒写真という一つの古い時代を感じさせる媒体から、今と同じようなことが行われていたように感じ取らて親近感が湧いてきました。

80年代なので、そこまで古い時代だったわけでもないのですが、知らなかったことへの新鮮さと、ちょっとだけ昔のことなのに知りもしなかった無知からくる恥ずかしさがありました。

 

 

 

 

「アヴァンタイトルー写真家・羽永光利が希求した表現」

出演:アライ=ヒロユキ、羽永太朗、牧武志、牧陽一

司会:半田晴子

日程:10月6日(日)15:00〜

会場:美学校 本校